しかくかんけい!
■■ ハナside ■■
「あっという間だったなあ」
1年が幕を閉じようとしていた。
キラキラした世界に包まれた今日は、あと2時間もしないうちに終わってしまう。
なんだか名残惜しくてまだ手放したくないと思っちゃう、大晦日特有のこの気持ち。
ずず、とお蕎麦を吸い込む。
こうして大切な人たちとあたたかさを共感しながら年を越せるって、すごく素敵だなあ。
すると、はあ、とため息が聞こえて愛莉を見れば、どこか遠くを見つめていた。
「来年は受験生か…」
「ひゃ〜、それは禁句だよー!」
何を言い出すかと思えば、そんな現実的ワードが飛んできた。
今は、このタイムリミットに迫られた今年をしみじみ噛み締めていたいんだ。
そう思って、じっと麺を見つめる。
絡み合った鎖みたい。
それが、どうしてか、いろいろな出来事を思い出させてくれた。
笑って泣いて叫んで走ってつまづいて。
いっぱい苦しんで悩んで、その分、いっぱい乗り越えて、ちょっぴり大人に近づけた気がする16歳。
そんな今年にいっぱい感謝して、大切に記憶のアルバムへ綴っていきたい。