しかくかんけい!
「受験生…」
口の中で復唱する。
私の頭はまだ思い出に浸っているのに、愛莉はもう来年のことを考えているなんて。
まあ、愛莉らしいけどね。
ずず、と長い鎖をほぐしながら咀嚼する。
「そういえば二人とも遅いわね」
「たしかに…もう10分くらい経ってるかも」
スマホを見ながらそう言えば、あ、と何かに気がつく愛莉。
「うわさをすれば」
「あっ来た〜。うふふ、なんだかんだ言ってやっぱり二人は仲良しだよねっ、楽しそ〜」
しょーくんとそらくんがわいわい楽しそうに話しながらこちらへ戻ってくる姿が見えた。
「……うん、そら以外は楽しそうね」
とつぶやいた愛莉は最後の一口をすすった。
私もしょっぱい汁を飲み干して、ぱきっと割り箸を折って、重ねた3つの器の中へ放る。
「はい、遅くなってごめんね」
「おかえり〜!ありがとね」
「あ、もう食べ終わったんだ」
「うん、ちょうど今だよ」
おいしかったね〜お蕎麦、と言いながら紅茶色のボトルを受け取る。
バッグから財布を取り出したら、あーいいよこれくらい、と制するしょーくん。