しかくかんけい!

二人は愛おしそうに指を絡めて、
同じ方向を、同じ眼差しで、見つめていた。

きっと、同じことを考えて、同じことを感じているんだろうな、と思った。



「しあわせ」


なんて言葉が、今の二人にはぴったりかも。


出会うべきして出会った仕合わせ。


きっと、運命(さだめ)られた愛なんだ。


のどの奥でつぶやいたその音は、誰の耳にも入らないくらいに小さく、景色とともに流れていった。



ふと、視線を感じる。


「ん?」


すぐ斜め上に、君の瞳があった。


「幸せって何」

「へ?」

「ハナの幸せ」


え……、という声が出たような出なかったような。

き、聞こえてたのかな。


「わ、私の幸せ?」



君は笑っていた。


でも、先ほどの笑顔とは、違う笑み。


怪しくて妖しくて危しくて、

ほんの少しだけ、緊張が走った。



「これは、幸せ?」



近くで囁かれる低い声。


波打つ血流が、とくん、と心臓を通過する。



君の指先が私の指先に、

やさしく、やさしく、触れて。


冷たい感覚が、膝の上の右手に侵入して。






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