しかくかんけい!
腹を抱えて爆笑していてもサマになる君を、通りすがりの女性たちはちらりじろり。
何しても目立っちゃうなあ、もう……。
しばらくしてやっと息が整ったしょーくんは、そのサラサラな髪をさっとかきあげる。
「……ふう、笑った笑った」
「もう大丈夫?ほんとびっくりしたぁ」
「ハナが笑わせるから」
「わっ私のせい!?何か変なこと言ったっけ?」
ただ謝っただけなのに、爆笑するって。
こっちは真剣に言ったつもりなのに。
「自覚無しかよ。うわさ通りの天然バカだ」
「なっ!今なんておっしゃい!?」
「……じゃ、行こっか」
キッとにらむ隙さえ与えずひらりと方向転換した君は、私を置いて歩き出す。
「ちょ、こらっ!誤魔化さないでよっ」
スタスタと先をゆく背中に、
どこに行くの、
と言ってあとに続くも、返事はない。
しばらく歩いて着いたのは、駐輪場。
1台のバイクのそばで歩みをやめたしょーくんは、ギュルン!とエンジンをかけた。