しかくかんけい!
「……」
「……?」
沈黙が気になって、恐る恐る頭を上げると。
目が点になる、
ってまさにこういうことなんだと感銘を受けるくらい文字のまんまの顔があった。
「し、しょーくん……?」
私より30cmくらい高い位置にある顔の前で、ひらひらと手を振ってみる。
そうしたらやっと口を開いたと思ったら、顔を背けて肩を震わせた。
「ぷっ……くくっ」
「……え?ど、どうしたの?大丈夫!?」
息苦しそうにしているから慌てて背中をさするけれど、どうしてか余計に震度は大きくなる。
「っぷははははッ」
「へっ!?」
ガバッと唐突に顔を上げたから、驚いて思わず手を引っ込める。
「超おもしろいんだけど!ははははっ」
よく見れば、その顔は苦しそうに、笑っていた。
「えっ、なになに?どうしたの?」
「くくっ……ごめ、ムリっ」
何がおもしろいのかさっぱりな私は、ただただ突っ立って見ていることしかできない。