竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
「そこに座れ」

 ソファーを指さされ、ミレイナはそこにちょこんと座る。ジェラールがふわりと手を上げるとどこかからリーンと鐘が鳴る音がした。魔法でメイドを呼んだのだ。

「お待たせしました」

 ほとんど待つこともなく、侍女役のメイドがトレーを押してやってきた。

(あ、あの人……)

 そのメイド──レイラはミレイナの姿を見て一瞬だけ眉を寄せる。
 けれど、その表情はすぐにすまし顔へと戻った。
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