竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
 まだ保護して間もなく親元に帰してやることが可能な場合や、大人の魔獣の場合は元の場所に返してやることができる。
 けれど、シェットを始めとするあの四匹の魔獣達は赤ん坊の頃に親を亡くして保護されており、自然の中で生きる術を知らない。最後まで面倒を見てやるほうがいい。

 ミレイナがにこにことしていると、ジェラールは口角を上げて立ち上がる。そして、もう一度先ほどのサイドボードの引き出しを開けると、何かを取り出した。

「これは、ミレイナに」

 ミレイナはジェラールの手のひらを覗き込む。
 大きな手の上には、先ほどと同じように金のチェーンとペンダントトップが載っていた。

 ただ、チェーンの細さが全く違う。
 これは普通のネックレスの細さだった。

 ペンダントトップはカメオになっており、水色の背景に白でドラゴンが浮き出るように彫刻されている。

< 224 / 319 >

この作品をシェア

pagetop