竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
「え? こんなに高そうなもの、いただけません」

 ミレイナは驚いて首を振った。
 明らかに、ミレイナが手にしていいような品には見えなかったのだ。

「俺に恥を掻かせるな。褒美の品は受け取りを拒否されたら捨てるだけだ」

 そんな言い方をされると、断れなくなってしまう。
 シュンと眉尻を下げると、沈黙を受け取る了承だと受け取ったジェラールが、立ち上がる。そして、ミレイナの背後へと回った。

「つけてやる」
「え?」
「早くしろ」

 促されてミレイナはカメオペンダントをジェラールに手渡す。首に掛かる髪の毛がそっとよけられて、大きな手が前に回される。
 後ろで何かをする気配がした。吐息がかかりそうな距離感に、ミレイナは心臓の高鳴りを押さえようと胸に手を当てて俯く。

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