君だけが、ずっと好き。
──
────

どれくらいたったのかな。




ふわふわ、ゆらゆら揺れて。


ふわっと伊吹の香りがした。


あ、私伊吹にお姫様抱っこされてるんだなぁって。





夢、かな。

そうだよね、伊吹が私の事抱っこしてるなんておかしいもん。


勢いとはいえビンタしちゃったんだから。




「い、ぶき…」


「…瑛茉?」




なんか、リアルだなぁ。


ぼんやりとしか見えないけど、いつも通り制服姿の伊吹が階段を上ってる。



伊吹の右頬が少し赤くなっているあたりとてもリアルな夢だ。




「ごめんね…痛い、よね…」




頬にそっと手を添えると、伊吹は目を丸くした。




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