君だけが、ずっと好き。

見慣れてるとはいえ、あんなに綺麗な彫刻みたいな顔を急に近づけられたら心臓止まっちゃうよ。




ほんとに、無自覚って恐ろしいと思う。




「女ったらしだぁ?俺の事よくしってるくせに」




「…っ、ずっと、好きな人いるもんね」




伊吹に聞こえないくらいの小さい声でポツリと呟きた。




毎回、それを思い出して勝手に悲しくなるのは私なのに。




「あ、天野くんだ!」




「え、本当だ!あーあ、同じクラスだったらよかったのになぁ…」




通り過ぎた伊吹を見てきゃーきゃー騒いでいるのはきっとほかのクラスの女の子だ。




当の本人は、知ってか知らずかあちいとか言いながらジャージの胸元を仰いで歩いている。




その姿がめちゃめちゃ様になってるのもまたズルいよね。




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