僕の世界の半分で
「俺は、…っ、こんな“普通” 嫌いなのに……、」
ごめん。ごめん、ゆん。
壱くん、菊花ちゃん、ごめん。
“ショーガイシャ”のゆんと“健常者”の僕。
間にある見えない線を引いているのは、紛れもなく僕だった。
僕はゆんの人生を背負えない。
ゆんのぜんぶを支えることはできない。
───世の中には、“普通”しか受け入れてくれない人がたくさんいるんだ、
そんな世界で生きていたくないと思っていたはずなのに、僕は、ゆんの“普通”に線を引いてしまった。
ゆんの存在を通して自分を否定されるのが怖かった。
中学の時、向けられた冷めた目が、本当はすごく嫌だった。
こんなくだらない偏見に負けるもんかと半分意地になっていた。
知らず知らずのうちに、僕は自分のことばっかり考えて生きてしまっていた。