前世で生き別れた夫と、来世で再び会いました。
「だから、こうやって……ん…ッ」

 岩代徹は、私の唇と彼の唇とを重ね合わせた。

「何を──ッ!?」

「現世も前世も、お前を(もてあそ)んで、(なぶ)って、イジメてんだもんなァ…?」

 そのシニカルな笑みに、私の胸は憎悪の感情で溢れた。

 ……なんなんだ、この人は…。

 昔も今も、何も変わらない…。



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