センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人

その日 先に帰った俺を カンナは 追ってきた。

「奏斗。ごめんね。私 勉強のイライラを 奏斗にぶつけてた。これからは 気をつけるから。許して…」

俺の部屋で カンナは 泣きながら謝る。

「うん。俺も カッとして 悪かった。ごめん…」


その頃から 俺達は 言い合いをしては

仲直りに 身体を 重ねるようになった。


俺は 最初の頃ほど カンナの身体に 

夢中じゃなくなっていたし。


そんなことも カンナは 不安だったのだろう。


どんどん 不安定になる カンナと

俺は 少しずつ 距離を取るようになる。

まだ若くて 未熟だったから…


高校時代は それでも どうにか 繋がっていた。


2人が 同じ社会にいたから…

お互いの 行動は 隠しようがないし。


どう言い訳しても 俺は カンナの身体が 便利だった。

カンナも 俺に求められて 安心していたから…








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