センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人

俺とカンナの関係に 影が差し始めたのは

付き合いだして 4ヵ月が 過ぎた頃。


大学受験が 本格的に 始まって…


部活を続けていて 成績の良かった俺は

指定校推薦で 希望の大学に 合格した。


11月の終わり頃の 早い合格だった。


あまり勉強が 得意じゃないカンナは

受験勉強に 苦労していた。


「奏斗は 合格したから いいけど…」


何かにつけ カンナは 俺を 責め始める。

最初は カンナに同情していた俺も

だんだん 腹が立ってきて…


「仕方ないね。当然の結果だろう。3年間 遊んでいたんだから。」

俺が 言い返した時 カンナは 怒って

俺に 教科書を 投げつけた。

放課後の教室で 帰り仕度をしていた時。


「ふざけんなよ!」

俺も カッとして カンナを睨みつける。

「自分が うまくいかないからって 俺に八つ当たりするなよ!」

カンナが 投げた教科書を 

俺は 叩きつけ 教室を出た。


その頃俺は もうカンナに 冷め始めていた。


大学が決まって 余裕のある俺に

カンナの 束縛は 強くなっていたし。


俺は このまま 別れてもいいと思った。






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