センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人

いつも そうだったから…


カンナは 俺を 呼ぶくせに

俺が 行く頃には 自分で解決してる。


当たり前だけど…もう大人なんだから。

まるで 俺を試すように 連絡してくる。


いい加減 俺を 解放してくれよ…



俺は 家に向かいながら 葉月に電話した。

思った通り 葉月は 電話に出ない。


『さっきは ゴメン。大丈夫だったから。俺 家に帰るね。』

葉月には ラインをしたけれど。

多分 見ないだろうなぁ…


葉月を 傷付けたことは わかっていたけど。

カンナに 腹を立てていた俺は

もう一度 葉月の部屋に 戻ることを 省いた。


葉月の部屋に行って 怒っている葉月を 

宥めることが 面倒になってしまった。


葉月は いつでも 俺を 許してくれたから。


明日の帰り 葉月を誘って 

美味しい物を ご馳走しよう。


俺は 簡単に 考えていた…


自分のことで いっぱいいっぱいで。

葉月を 思いやることを 忘れていた。







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