俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】
肩をぽんぽんと叩くと蒼太くんは我に返ったようで「ああ」と言っていた。
「私にはぼーっとするなって言うのに」
「お前はしすぎなんだよ」
やめろよ、と言われたのに、また笑ってしまった。いま私は笑うことしかできなかったけれど、本当はあの家族を見て寂しそうにしていたことも、すれ違う家族を寂しそうに見ていたことも知っていた。
今日だけじゃない。知らないフリをしていただけで、時々こういう顔をしていたことも知っていた。
私は"最近は"あまり何も感じなくなったけれど、昔は同じような顔で見ていたと思う。
街ゆく家族を羨望の眼差しで見ていたことを唐突に思い出してしまった私は急いで考えを消した。
「あ、蒼太じゃん」
振り向くと手を振りながら私たちのほうにくる男の人がいた。
「私にはぼーっとするなって言うのに」
「お前はしすぎなんだよ」
やめろよ、と言われたのに、また笑ってしまった。いま私は笑うことしかできなかったけれど、本当はあの家族を見て寂しそうにしていたことも、すれ違う家族を寂しそうに見ていたことも知っていた。
今日だけじゃない。知らないフリをしていただけで、時々こういう顔をしていたことも知っていた。
私は"最近は"あまり何も感じなくなったけれど、昔は同じような顔で見ていたと思う。
街ゆく家族を羨望の眼差しで見ていたことを唐突に思い出してしまった私は急いで考えを消した。
「あ、蒼太じゃん」
振り向くと手を振りながら私たちのほうにくる男の人がいた。