俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】







「なにこれ?」
「え、誕生日だよね?おめでとう」




目をぱちぱちさせながら私と包みを交互に見る蒼太くんにもう一度「おめでとう」と言った。

こないだ麗音さんとふたりで話したとき、誕生日を教えてもらって、蒼太くんが喜びそうなものも教えてもらった。

だから、蒼太くんが好きな甘いものを渡したのだけれど、この表情だ。





「なんで知ってんの」
「聞いたからかな」

「余計なこと……」
「余計とか言わない」




誕生日を聞いたのに、スルーするのも違うと思ったし、だからといって何をあげたらいいかわからなかったから、無難なものにした。

私はそもそも人の誕生日を祝うのはすきではない。それは面倒臭いからでもないし、お金がかかるからでもない。

私は誕生日だって喜んでる人の顔を見たくないのだ。




「なんで生まれてきたの?」って声があの日々のようにどこからか聞こえてくる。
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