溺愛は蜜夜に始まる~御曹司と仮初め情欲婚~
それまでの優しい表情から一変した鋭い視線に、梨乃はたじろいだ。
「考える……ってなにをですか?」
「引っ越しだ。もっとセキュリティ対策が取られているマンションに引っ越したほうがいい。せめてオートロックくらいないと、この先強盗や空き巣の被害に遭うかもしれないぞ」
「あ、そうですね。でも……」
「それに、今回はたまたま難を逃れたが、この家が狙われていた可能性だってあるんだ。聞けばこのマンション、これまでにも空き巣被害があったらしいな」
畳みかけるように話す侑斗に、梨乃は軽く頷いた。
駅から離れた住宅街の奥、築二十年の昔ながらのマンションで、防犯カメラも旧式のものが一階に一台ある程度。
セキュリティ対策など無縁だ。
そこは梨乃も気になっていたが、隣近所とも顔見知りで仲がよく、居心地はいい。
それになにより家賃が安いのが一番の魅力だ。
両親が母親の地元に戻るのを機にそれまで家族で住んでいた一軒家を売却し、このマンションに引っ越してきたのは2年前。
その間、仕事で遅くなったときに駅から家までの帰り道で不安な思いをすることもあったが、それも仕方がないとあきらめてきた。
「考える……ってなにをですか?」
「引っ越しだ。もっとセキュリティ対策が取られているマンションに引っ越したほうがいい。せめてオートロックくらいないと、この先強盗や空き巣の被害に遭うかもしれないぞ」
「あ、そうですね。でも……」
「それに、今回はたまたま難を逃れたが、この家が狙われていた可能性だってあるんだ。聞けばこのマンション、これまでにも空き巣被害があったらしいな」
畳みかけるように話す侑斗に、梨乃は軽く頷いた。
駅から離れた住宅街の奥、築二十年の昔ながらのマンションで、防犯カメラも旧式のものが一階に一台ある程度。
セキュリティ対策など無縁だ。
そこは梨乃も気になっていたが、隣近所とも顔見知りで仲がよく、居心地はいい。
それになにより家賃が安いのが一番の魅力だ。
両親が母親の地元に戻るのを機にそれまで家族で住んでいた一軒家を売却し、このマンションに引っ越してきたのは2年前。
その間、仕事で遅くなったときに駅から家までの帰り道で不安な思いをすることもあったが、それも仕方がないとあきらめてきた。