ONLY YOU~過ちの授かり婚~
いつ見ても高い天井。
神社の天井に見られる『折上格天井』だと純也さんから説明を受けた。

食事を終え、二人でゲストルームへと戻っていく。
今日からこの部屋で、私が出産するその日まで純也さんと共に過ごす。
今までは、適度な距離があったからこそ緊張感は感じなかった。でも、いざ、寝食を共にして、同じ部屋で過ごすとなれば、言え知れない緊張が漂い、鼓動が高鳴った。

純也さんはデスクにノートパソコンを置き、起動させて仕事を始めた。

何もするコトの無い私はソファに腰を下ろし、スマートフォンでアプリゲームを楽しんだ。

「先にお風呂、入ってくれば?乃彩」

「え、あ・・・そうします」

私は腰を上げて、先に入浴するコトにした。

「少し待ってろ。俺は湯船に水を張ってやるから」

「ありがとう」

別にシャワーだけでも良かったけど、彼の厚意に甘えてしまった。

私が甘えると純也さんは少年みたいに嬉しそうに笑う。
その表情には何とも言えない可愛さがあって、ついついその顔を見たくて、私は彼に甘えてしまった。



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