ONLY YOU~過ちの授かり婚~
それはまるで、挙式の時、新婦に永遠の愛の証となるマリッジリングを嵌めるような所作だった。
でも、彼の所作はその逆で、私の薬指からエンゲージリングを抜き取り、私の飲みかけのマティーニのグラスにぽちゃんと落とした。
グラスの底に沈んだエンゲージリングを唖然とした顔で見つめた。
「何をするの?」
私は彼の突飛な行動に抗議する。
「いらないだろ?」
彼の言う通り、婚約解消された私にはもう不要なモノ。
「そう言われても…」
このエンゲージリングは徹さんの愛の証。
名前も知らない彼に愚痴ったけど。
私はまだ、婚約解消の現実を受け入れていなかった。
「酒を飲んで現実逃避しているくらいだ。
婚約者の男を忘れられていないな」
「すべての元凶は父の会社にあるんです」
「!?」
「父の会社は製薬会社『宝和薬品』で、私は社長である父の秘書を務めています。
婚約者は「帝和銀行」の営業マンです」
「へぇー…」
彼の瞳は益々好奇で光っていた。
「君は本当に面白い。
見ず知らずの俺にそこまで話をするなんて…でも、君の純粋さが俺には羨ましいよ。
その純粋さを汚したくなるな…」
彼の声が妖し気に私の鼓膜を擽る。
でも、彼の所作はその逆で、私の薬指からエンゲージリングを抜き取り、私の飲みかけのマティーニのグラスにぽちゃんと落とした。
グラスの底に沈んだエンゲージリングを唖然とした顔で見つめた。
「何をするの?」
私は彼の突飛な行動に抗議する。
「いらないだろ?」
彼の言う通り、婚約解消された私にはもう不要なモノ。
「そう言われても…」
このエンゲージリングは徹さんの愛の証。
名前も知らない彼に愚痴ったけど。
私はまだ、婚約解消の現実を受け入れていなかった。
「酒を飲んで現実逃避しているくらいだ。
婚約者の男を忘れられていないな」
「すべての元凶は父の会社にあるんです」
「!?」
「父の会社は製薬会社『宝和薬品』で、私は社長である父の秘書を務めています。
婚約者は「帝和銀行」の営業マンです」
「へぇー…」
彼の瞳は益々好奇で光っていた。
「君は本当に面白い。
見ず知らずの俺にそこまで話をするなんて…でも、君の純粋さが俺には羨ましいよ。
その純粋さを汚したくなるな…」
彼の声が妖し気に私の鼓膜を擽る。