ONLY YOU~過ちの授かり婚~
「俺は帰る」

柊さんは立ち上がった。

「帰るのか・・・倭人」

「やはりお前だったんだ…それが分かって良かった。総理にはありのまま報告する」

「どうぞ…俺は伊集院家を許さない。でも、まぁ―伊集院頭取のおかげ、早く総理の椅子から引きずり下ろせそうだ…」

「…総理のおかげで経済が安定して、大企業は儲かっていると言うのに…周防社長は恩を仇で返すんですね」

「恩なんて受けた憶えはないぞ。倭人」

「…俺とお前は分かり合えないようだな」

「ふん、俺を裏切ったのはお前だ…伊集院家の犬になり下がったお前には用はない…さっさと帰るんだ…」

「言われなくても帰ります…お邪魔しました。周防社長」

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