ONLY YOU~過ちの授かり婚~
美岬さんは柊さんをリビングルームに案内した。
私と柊さんを残し、退出した。

「この記事の内容に関しての話です」

柊さんはワイドショーが騒いでる雑誌も私に見せる。

「半分本当で半分嘘です・・・」

「…何処が本当のなのか具体的に教えてください・・・」

「私と徹さんは元婚約者です。三月に婚約を解消しました・・・」

「…そうですか・・・」

「確かに純也さんは徹さんを私情で出張に同行させました。それは全て…私の元婚約者がどんな人物か見る為です…」

「…それは事実なんですね…」


「でも・・・人を雇って…徹さんを殺害させたのは嘘です…」

「…運が悪かった言えば…それまでですが・・・
事件が起きた直後から、秘密裡で、日本の警察も現地の警察と連携して、事件の全容解明の為、犯人逮捕に全力を注いでいます。
しかし、未だ逮捕には至っていない。
その間での、この記事・・・」

「・・・」

「…犯人が逮捕出来れば、全て解決すると思いますが…今の所は純也様を伊集院家としては庇うコトは出来ません…総理の進退問題に発展する可能性が高いですから・・・」

コトの重大さに卒倒しそうになった。
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