意味がわかると怖い話/逆さのサカ子さん
新校舎の周囲に、赤いライトの光がポツポツと見え始めた。


最寄りの警察署からここまで、およそ10分くらいだろうか。それなりの時間が経ったことがうかがえる。


「……ビックリシタ」


低く唸りながら、サカ子さんは立ち上がった。


ひどく飛び出た黒目は相変わらずだったけど、その頭部にあった傷とそこから流れていた血は綺麗さっぱり消えている。


「ふふ。やっぱりそうじゃないかと思わなかったんだ」


そう言ったらサカ子さんは首を傾げたので、


「“傷を治す”の反対は“傷つける”かと思わなくて」


と教えてあげると笑っていた。


「アリガトウ、逅花」
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