貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「晴明なんてつまらないぜ? 俺の方が一緒にいて楽しいと思うけど」

「つまるつまらないの問題ではありません。どうか、おとといいらっしゃって?」

「本当にお前は面白い奴だな」

「いい加減になさいませ、天明様」

 様子を見ていた睡蓮が口をはさんだ。


「貴妃様に無闇に絡まないでください」

 天明は、軽く肩をすくめた。

「こんなおもしろいおもちゃ、いじらないわけにはいかないだろう?」

「誰がおもちゃですってぇ?!」

「さ、蔡貴妃様!」

 天明に飛びかかろうとする紅華を、睡蓮があわてて止めた。それを天明は楽しそうに眺めている。
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