貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「いえ、あの、ありがとうございます。これほどに綺麗な琅玕、初めて見ました。とても嬉しいです」

 その言葉に安堵した晴明は、顔をほころばせた。

「お世辞でも、そう言ってもらうと嬉しいね。紅華殿も知っての通り、私には今まで妃がいなかった。だから紅華殿とどうやって距離を縮めていったらいいのかわからなくて……こんなもので気をひこうとしている私を、笑わないでほしい」

「陛下……」

 照れたように笑う嬉しそうなその顔を、紅華はかわいいなどと思ってしまう。

(表情の豊かな方なのね)

 紅華も、つられて微笑んだ。

「わたくしも、陛下のお慰めとなれるように精進したいと思います」

「ありがとう。それはそうと、まだ言葉遣いが堅苦しいね。もっと気楽に話してくれていいんだよ」

「でも……」

「まずは、私のことは晴明と呼んで欲しい。陛下、では他人行儀だからね」

「え!」

「ね、紅華殿」

 晴明が、身を乗り出して紅華を見つめる。
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