貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「似てはいても、俺の方が凛々しいのは紅華も知っているだろう?」

 だが、天明は素早く元の笑顔を取り戻した。

 おそらく天明は、紅華が聞きたいことに気づいている。なのに話をそらしたという事は、きっと今はまだ聞いても答えてはもらえないだろう。
 紅華は小さくため息をついた。


「本物の晴明陛下はお仕事ですか?」

「今頃の時間は、定例朝議を終えて執務室にいる頃だ」

「天明様は、普段何をされているのですか?」

「紅華の相手」

「それは今日に限ったことですよね。それに、全く必要のない仕事だと思います」

 呆れたように言った紅華に、天明は晴明の顔をしてふわりと微笑む。
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