仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
「なんだ、もう望月さんに会ってたのか?」

「まあ、いろいろあって」

「ご縁があるんじゃない?」

(待って、待って。私だけ追い付いてないんで!)

 頭がぐちゃぐちゃしている。

(これ、ただの顔合わせでいいんだよね……?)

「で……どうだ、和孝。望月さんなら結婚相手にぴったりだろう」

 皆崎さんの言葉は、私が想定していながら目を背けてきたものだった。

(いやいやいやいや)

 この場を逃げ出して化粧室にでも飛び込みたい。化粧を直す振りをして家へ帰りたい。

(ああ、でもだめだ。皆崎さんには職場も名前も知られてる――)

 素敵だと思った人が、お見合いの相手として目の前にいる。それだけでこんなに頭が真っ白になるなんて思いもしない。

「あ――あの、結婚相手というのはどういう……?」
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