仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
「うん。私もちょっと乗り気だったし、親も私が結婚してくれるならもうなんでもいいって感じだったし……」

「向こうもそれでよかったんだ?」

「たぶん……?」

「たぶん? 結婚したんだったら、旦那さんもあんたを好きだと思ってくれたってことじゃないの?」

 真里が手の中でナプキンをくしゃくしゃに丸め、ぽいっと私に投げつけてくる。それを押し返しながら溜息を吐いた。

「そこがわからないから、こうなってるんだよ」

「ええ?」

「なんとなく察してたけど、もともとお見合いの話は何度もあったんだって」

「へえ? まあ、社長子息ってそういうのすごそうだもんね」
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