仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
「これから息子をよろしく頼むよ、望月さん!」

(んんん?)

「望月さんが義理の娘になってくれるなら、なんにも心配しなくていいわねぇ」

(んんんんん?)

 夫妻が力強く私の手を握ってくる。逃がさないと言っているようにも見えて、ぽかんとしてしまった。

(ええ……?)

 ついていけない私の前で、和孝さんはやはり困った顔をしていた。


***


「――で、そこからトントン拍子に結婚まで進んだんでしょ? 意味わかんないけど、そこまでいったらもう運命じゃない?」

 グラスの水滴で濡れた手をナプキンで拭いながら、真里が呆れたように言う。

「あとはもう、皆崎さん――じゃない、お義父さんが話を進めちゃって。外堀を埋められてるな……? って思ったときにはもう遅かったというか」

「結婚しちゃったと」
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