寄り添って、そっと手を繋ごう
告白された。
告白。
…告白、されてしまった。
同じ大学の後輩である春樹くんとごはんに行った帰り道。
ごはんのあと、すぐに駅には行かずに「少し歩きませんか?」なんて言われて駅の近くの公園にきた。
地形的に少し公園は高台になっていて、奥に見えるビルや線路、そこを通る電車の光がとても綺麗で思わずうっとりとした。
春樹くんとは何回かこうして2人で出掛けていたけれど、今日はなんだかソワソワしているし、いい匂いもするし、告白される、ということにもなんとなく気づいていた。
たぶん、今日だけじゃなくて、何度か切り出そうとしてくれていたことも、本当はわかっていた。
でも、気づかないフリをしていた。
ーーだって、私は、その気持ちに応えることができないから。