月に魔法をかけられて
会場の中は既にオープニングの挨拶や今年のクリスマスコフレの紹介も終わったようで、立食パーティーということもあり、たくさんの人が料理やシャンパン、ビールなどを持ちながらにこやかに歓談していた。
会場のサイドテーブルに並べられた美味しそうな料理の匂いが鼻腔をくすぐる。毎年列をなしてるのは人気のローストビーフだ。柔らかくてジューシーなお肉は今年も大人気のようで、シェフが目の前で立食でも食べやすい大きさにカットしてくれる。そして、十数種類もある華やかで可愛いプチスイーツとフルーツのテーブルには多くの女性たちがその周りを囲んでいた。
私はきょろきょろと視線を動かして瞳子さんたちを探した。
瞳子さんやあゆみちゃんたち、どこにいるかな?
こんなに人がいると探すのも大変だな。
そう思いながら周りを見渡していると、モデルのHAYATOさんが甘い笑顔で私に声をかけてきた。
「山内さんですよね? 先日のリハではお世話になりました」
「あっ、HAYATOさん。こちらこそこの間はお世話になりました。あまりお役に立てなくて申し訳ございませんでした」
「そんなことないですよ。山内さんのおかげで先にイメージが掴めたので、あの後のCM撮りはとてもスムーズだったんです。いつもよりかなり早く終わったし。ほんとにありがとうございました。あっ、シャンパンください……」
HAYATOさんは近くに通ったホテルスタッフからシャンパンを受け取ると、私に「どうぞ」と言ってグラスを渡してくれた。
「すみません。ゲストの方に気を遣っていただいて……」
恐縮するようにグラスを受け取る。
「これから美月さんと呼ばせてもらってもいいですか? この間のリハお疲れさまということで乾杯しましょう」
「乾杯……ですか?」
再びHAYATOさんに視線を向けた途端、HAYATOさん悪戯っぽい笑みと一緒に2つのグラスが重なり、カチーンと音が響いた。
「美月さん、お疲れさま」
「お疲れさまです……」
恥ずかしさで顔が熱くなったのを隠すように慌ててグラスを口につける。
こんなドラマのワンシーンのようなことをサラリとしてくるなんて、やっぱり俳優もしてるだけあってこういう演出には慣れてるよね。
顔の熱さとは対照的に、口に入れた冷たいシャンパンがシュワシュワと身体の中に染み渡っていった。
会場のサイドテーブルに並べられた美味しそうな料理の匂いが鼻腔をくすぐる。毎年列をなしてるのは人気のローストビーフだ。柔らかくてジューシーなお肉は今年も大人気のようで、シェフが目の前で立食でも食べやすい大きさにカットしてくれる。そして、十数種類もある華やかで可愛いプチスイーツとフルーツのテーブルには多くの女性たちがその周りを囲んでいた。
私はきょろきょろと視線を動かして瞳子さんたちを探した。
瞳子さんやあゆみちゃんたち、どこにいるかな?
こんなに人がいると探すのも大変だな。
そう思いながら周りを見渡していると、モデルのHAYATOさんが甘い笑顔で私に声をかけてきた。
「山内さんですよね? 先日のリハではお世話になりました」
「あっ、HAYATOさん。こちらこそこの間はお世話になりました。あまりお役に立てなくて申し訳ございませんでした」
「そんなことないですよ。山内さんのおかげで先にイメージが掴めたので、あの後のCM撮りはとてもスムーズだったんです。いつもよりかなり早く終わったし。ほんとにありがとうございました。あっ、シャンパンください……」
HAYATOさんは近くに通ったホテルスタッフからシャンパンを受け取ると、私に「どうぞ」と言ってグラスを渡してくれた。
「すみません。ゲストの方に気を遣っていただいて……」
恐縮するようにグラスを受け取る。
「これから美月さんと呼ばせてもらってもいいですか? この間のリハお疲れさまということで乾杯しましょう」
「乾杯……ですか?」
再びHAYATOさんに視線を向けた途端、HAYATOさん悪戯っぽい笑みと一緒に2つのグラスが重なり、カチーンと音が響いた。
「美月さん、お疲れさま」
「お疲れさまです……」
恥ずかしさで顔が熱くなったのを隠すように慌ててグラスを口につける。
こんなドラマのワンシーンのようなことをサラリとしてくるなんて、やっぱり俳優もしてるだけあってこういう演出には慣れてるよね。
顔の熱さとは対照的に、口に入れた冷たいシャンパンがシュワシュワと身体の中に染み渡っていった。