月に魔法をかけられて
「そうですよね。あのCM見てたら私もあんなメイクをしてデートしてみたいなって思ってしまいました」
つとめて明るく振る舞いながら副社長に視線を向けると、副社長はさっきまでの会話とは打って変わって、「ふうん」と急に不機嫌そうなそっけない返事を私に返した。
今度は何か怒らせるようなこと言った?
CMを褒めただけなのに。
大好きな絵奈さんのことを話題に出したから?
副社長のそっけない理由がわからない私は、話題を変えるため、パーティーで会った吉川さんの話をしてみることにした。
「そう言えば副社長、今日のパーティーで吉川様というご老人にお会いしました」
「吉川?」
「はい。お名前をお聞きしたら吉川様とおっしゃってました。先代の社長とご友人で、今の社長のことも副社長のこともよくご存知だと言われてました」
「俺は聞いたことないけど」
副社長は首を傾けながら考えている。
「副社長が海外にいらっしゃったことも、海外から戻られて4月から副社長に就任されたこともご存知でしたよ」
「そうか。俺は知らないけど、まあ親父とじいちゃんにでも聞いてみるか……」
「あっ、それにルナ・ボーテのこともよくご存知で、ルナ・ボーテの名前の由来についても教えていただきました。とっても素敵なご老人でしたよ」
そう笑顔を向けながら副社長を見ると、副社長が尋ねるように私の顔を覗きこんだ。
つとめて明るく振る舞いながら副社長に視線を向けると、副社長はさっきまでの会話とは打って変わって、「ふうん」と急に不機嫌そうなそっけない返事を私に返した。
今度は何か怒らせるようなこと言った?
CMを褒めただけなのに。
大好きな絵奈さんのことを話題に出したから?
副社長のそっけない理由がわからない私は、話題を変えるため、パーティーで会った吉川さんの話をしてみることにした。
「そう言えば副社長、今日のパーティーで吉川様というご老人にお会いしました」
「吉川?」
「はい。お名前をお聞きしたら吉川様とおっしゃってました。先代の社長とご友人で、今の社長のことも副社長のこともよくご存知だと言われてました」
「俺は聞いたことないけど」
副社長は首を傾けながら考えている。
「副社長が海外にいらっしゃったことも、海外から戻られて4月から副社長に就任されたこともご存知でしたよ」
「そうか。俺は知らないけど、まあ親父とじいちゃんにでも聞いてみるか……」
「あっ、それにルナ・ボーテのこともよくご存知で、ルナ・ボーテの名前の由来についても教えていただきました。とっても素敵なご老人でしたよ」
そう笑顔を向けながら副社長を見ると、副社長が尋ねるように私の顔を覗きこんだ。