月に魔法をかけられて
「美月乗って。送っていく」
「大丈夫です。副社長が乗ってください。お家も反対方向ですし……」
そう断りを入れ、肩に掛けられた上着を返そうと両手で襟をつかむ。その瞬間、足の力が抜けたのかバランスを崩してしまい、足元がふらっと揺れ、倒れそうになった。
「おい、大丈夫か?」
副社長がすかさず抱き留めてくれる。
ふわりとフレグランスの香りが漂い、ドクンと胸が跳ね上がった。副社長の腕の中で、私の鼓動がどんどん大きくなっていく。その腕の中から離れようと思っているのに、お酒のせいか身体が思うように動かない。
それに男の人が怖いはずなのに、こんなことされたら突き返してしまうはずなのに、これもお酒のせいなのか、それともこの香りのせいなのか、なぜか私は心地よく感じていた。
「悪い……。調子に乗って飲ませすぎたな。送っていくから早く乗って……」
「私は大丈夫です……」
そう言いながらも副社長の腕に支えられ、しっかりと立つことができない。
「どこが大丈夫なんだ。ほら、早く乗るぞ」
副社長は私をタクシーに乗せると、すぐに自分も乗り込んできた。
「木場を経由して品川までお願いします」
運転手さんにそう告げると、すぐにタクシーは動き始めた。
「大丈夫です。副社長が乗ってください。お家も反対方向ですし……」
そう断りを入れ、肩に掛けられた上着を返そうと両手で襟をつかむ。その瞬間、足の力が抜けたのかバランスを崩してしまい、足元がふらっと揺れ、倒れそうになった。
「おい、大丈夫か?」
副社長がすかさず抱き留めてくれる。
ふわりとフレグランスの香りが漂い、ドクンと胸が跳ね上がった。副社長の腕の中で、私の鼓動がどんどん大きくなっていく。その腕の中から離れようと思っているのに、お酒のせいか身体が思うように動かない。
それに男の人が怖いはずなのに、こんなことされたら突き返してしまうはずなのに、これもお酒のせいなのか、それともこの香りのせいなのか、なぜか私は心地よく感じていた。
「悪い……。調子に乗って飲ませすぎたな。送っていくから早く乗って……」
「私は大丈夫です……」
そう言いながらも副社長の腕に支えられ、しっかりと立つことができない。
「どこが大丈夫なんだ。ほら、早く乗るぞ」
副社長は私をタクシーに乗せると、すぐに自分も乗り込んできた。
「木場を経由して品川までお願いします」
運転手さんにそう告げると、すぐにタクシーは動き始めた。