月に魔法をかけられて
「あっ………」
副社長が驚いたように私の顔を見る。
「聡……、なんで……」
今度は石川さんに説明しろと言わんばかりに視線を向けている。
「えっ、美月さんって壮真と知り合い? あっ、そういうことか! 壮真、お前、そう言えば副社長だよな!」
石川さんは急に面白そうに笑い出した。
副社長という言葉を聞いて彩矢も理解をしたのか、驚いた顔をしながら両手で口を押えて笑い始める。
私はというと、居心地が悪いというか、いたたまれないというか、とにかくうつむいたまま顔が上げられない。
「聡、何言ってんだよ。急に笑い出してどういうことだよ」
副社長が笑っている石川さんを怪訝そうに見ている。
「いや、ちょうど今お前が来る前に残念なイケメンの話で盛り上がっててさ。そしたら、ちょうどイケメンの壮真が現れたから、みんなで大笑いしてたってわけ……」
ちょっ、ちょっと石川さん!
残念なイケメンって……。
お願いだから、副社長の前でそんなこと言わないでください……。
ほんとにお願いします……。
「なんだよ。意味がわかんねぇよ」
副社長は不機嫌そうに運ばれてきたビールを一気に飲み干すと、再びスタッフにビールを注文した。
副社長が驚いたように私の顔を見る。
「聡……、なんで……」
今度は石川さんに説明しろと言わんばかりに視線を向けている。
「えっ、美月さんって壮真と知り合い? あっ、そういうことか! 壮真、お前、そう言えば副社長だよな!」
石川さんは急に面白そうに笑い出した。
副社長という言葉を聞いて彩矢も理解をしたのか、驚いた顔をしながら両手で口を押えて笑い始める。
私はというと、居心地が悪いというか、いたたまれないというか、とにかくうつむいたまま顔が上げられない。
「聡、何言ってんだよ。急に笑い出してどういうことだよ」
副社長が笑っている石川さんを怪訝そうに見ている。
「いや、ちょうど今お前が来る前に残念なイケメンの話で盛り上がっててさ。そしたら、ちょうどイケメンの壮真が現れたから、みんなで大笑いしてたってわけ……」
ちょっ、ちょっと石川さん!
残念なイケメンって……。
お願いだから、副社長の前でそんなこと言わないでください……。
ほんとにお願いします……。
「なんだよ。意味がわかんねぇよ」
副社長は不機嫌そうに運ばれてきたビールを一気に飲み干すと、再びスタッフにビールを注文した。