月に魔法をかけられて
「あ、あの、副社長……」
「んっ?」
ゆっくりと身体を離しながら副社長が私を見つめる。
「私がいた場所って……どうしてわかったのですか? 私……彩矢にも場所がわからないって言ったのに……」
「美月の場所? それはGPSだよ。昨日美月が彩矢ちゃんに電話をした後、すぐに彩矢ちゃんが聡に連絡をしたらしいんだ。それからすぐ聡から俺に連絡が来て……。最初は場所がわからないって言われて焦ったんだけど、美月、会社の携帯持ってるだろ。あの携帯って社員に何かあった時のためにGPSが常に作動してるんだ。だから会社のITに問い合わせて美月の場所を探してもらったんだ。会社の携帯の電源が入っていて良かったよ」
「そうだったんですね……。でも彩矢も向かってるって……」
「ああ、美月のいる場所がわかったあと、俺が聡に連絡したから彩矢ちゃんも聡と一緒に来てくれたよ。聡の車で来たから俺より少し遅かったんだ。あれから警察を呼んだりして聡が色々対応してくれているから美月は安心していいよ。犯人は絶対に捕まえるからな」
「彩矢と聡さんにも後でお礼を言っておかないと……」
「美月がここにいることは2人とも知っているから。きっと心配してるだろうから彩矢ちゃんに連絡してあげて。彩矢ちゃんずっと泣いてたからな……」
「彩矢……」
私が視線を下に落とすと副社長が私を再び抱きしめた。
「んっ?」
ゆっくりと身体を離しながら副社長が私を見つめる。
「私がいた場所って……どうしてわかったのですか? 私……彩矢にも場所がわからないって言ったのに……」
「美月の場所? それはGPSだよ。昨日美月が彩矢ちゃんに電話をした後、すぐに彩矢ちゃんが聡に連絡をしたらしいんだ。それからすぐ聡から俺に連絡が来て……。最初は場所がわからないって言われて焦ったんだけど、美月、会社の携帯持ってるだろ。あの携帯って社員に何かあった時のためにGPSが常に作動してるんだ。だから会社のITに問い合わせて美月の場所を探してもらったんだ。会社の携帯の電源が入っていて良かったよ」
「そうだったんですね……。でも彩矢も向かってるって……」
「ああ、美月のいる場所がわかったあと、俺が聡に連絡したから彩矢ちゃんも聡と一緒に来てくれたよ。聡の車で来たから俺より少し遅かったんだ。あれから警察を呼んだりして聡が色々対応してくれているから美月は安心していいよ。犯人は絶対に捕まえるからな」
「彩矢と聡さんにも後でお礼を言っておかないと……」
「美月がここにいることは2人とも知っているから。きっと心配してるだろうから彩矢ちゃんに連絡してあげて。彩矢ちゃんずっと泣いてたからな……」
「彩矢……」
私が視線を下に落とすと副社長が私を再び抱きしめた。