月に魔法をかけられて
ガチャリ──。
急に部屋のドアが開いた。
「みづきー。あいすあげる」
その後ろから瞳子さんの叫び声が聞こえる。
「こら、啓太。そのお部屋に入っちゃだめ!」
私と副社長が慌てて身体を離すと、目をまん丸くして私たちを見つめるアイスを持った啓太くんがいた。
「ママぁ。そうまがみづきをいじめてるよぉ」
啓太くんは私と副社長の間に入ってきて座ると、私の身体に手を回した。
「おい、そうま。みづきをいじめたらだめだからな」
啓太くんが小さなほっぺを膨らませながら、副社長を睨む。
「いじめてなんかねぇよ。啓太、俺は美月と話をしてるんだ。早くママのところに戻れ」
「やだ。ぼくはみづきといっしょにいるんだ」
「この悪ガキ。ななちゃんはどうしたんだよ。啓太にははるなちゃんもいるだろ」
「ぼくはみづきがいいー」
そっくりな顔をした2人の言い合いにクスッと笑ってしまう。まるで副社長も大きな子供のようだ。
「こら、啓太! 壮真と美月ちゃんはお話してるからそのお部屋には入っちゃダメって言ったでしょ! どうして言うこと聞けないの!」
瞳子さんが申し訳なさそうに部屋に入ってくる。
「瞳子、啓太をしっかりと捕まえとけよ」
副社長が不機嫌そうに瞳子さんをジロリと睨む。
「はいはい。これはこれは壮真のお邪魔をしまして本当に申し訳ございませんでした」
瞳子さんがふふふっと笑いながら、足をバタつかせながら嫌がる啓太くんを抱きかかえて部屋から出て行った。
その姿を見て私はまた笑ってしまった。
「何がおかしいんだ?」
「あっ、いえ……。なんか瞳子さんと副社長と啓太くんのやりとりがほのぼのしていて……」
「どこがだよ」
「なんだか啓太くんが2人いるみたいでとても楽しいです」
「啓太が2人?」
「副社長が大きな啓太くんみたいで……」
またクスクスっと笑ってしまう。
「美月……やっといつもの笑顔が出るようになったな」
副社長はそう言って私の髪の毛に触れると、安心したような微笑みを私に向けた。
急に部屋のドアが開いた。
「みづきー。あいすあげる」
その後ろから瞳子さんの叫び声が聞こえる。
「こら、啓太。そのお部屋に入っちゃだめ!」
私と副社長が慌てて身体を離すと、目をまん丸くして私たちを見つめるアイスを持った啓太くんがいた。
「ママぁ。そうまがみづきをいじめてるよぉ」
啓太くんは私と副社長の間に入ってきて座ると、私の身体に手を回した。
「おい、そうま。みづきをいじめたらだめだからな」
啓太くんが小さなほっぺを膨らませながら、副社長を睨む。
「いじめてなんかねぇよ。啓太、俺は美月と話をしてるんだ。早くママのところに戻れ」
「やだ。ぼくはみづきといっしょにいるんだ」
「この悪ガキ。ななちゃんはどうしたんだよ。啓太にははるなちゃんもいるだろ」
「ぼくはみづきがいいー」
そっくりな顔をした2人の言い合いにクスッと笑ってしまう。まるで副社長も大きな子供のようだ。
「こら、啓太! 壮真と美月ちゃんはお話してるからそのお部屋には入っちゃダメって言ったでしょ! どうして言うこと聞けないの!」
瞳子さんが申し訳なさそうに部屋に入ってくる。
「瞳子、啓太をしっかりと捕まえとけよ」
副社長が不機嫌そうに瞳子さんをジロリと睨む。
「はいはい。これはこれは壮真のお邪魔をしまして本当に申し訳ございませんでした」
瞳子さんがふふふっと笑いながら、足をバタつかせながら嫌がる啓太くんを抱きかかえて部屋から出て行った。
その姿を見て私はまた笑ってしまった。
「何がおかしいんだ?」
「あっ、いえ……。なんか瞳子さんと副社長と啓太くんのやりとりがほのぼのしていて……」
「どこがだよ」
「なんだか啓太くんが2人いるみたいでとても楽しいです」
「啓太が2人?」
「副社長が大きな啓太くんみたいで……」
またクスクスっと笑ってしまう。
「美月……やっといつもの笑顔が出るようになったな」
副社長はそう言って私の髪の毛に触れると、安心したような微笑みを私に向けた。