月に魔法をかけられて
あれから何事もなく新ブランドの準備は順調に進み、4月30日になった。
とうとう明日、ルナ・ボーテの新ブランド『ルフレ・フルール』が発売される。
ゴールデンウィークに入ったということもあり、珍しく12時近くまでソファーに座ってテレビを見ながらのんびりしていると、隣に座っていた副社長が私の手を取り、シャンパンゴールドのコンパクトを乗せた。
「美月、これ新ブランド『ルフレ・フルール』のコンパクト。俺が初めて手掛けた新ブランドだったから、美月に一番に渡したかったんだ」
少し照れながら手のひらに置かれたキラキラと輝くシャンパンゴールドのコンパクト。
コンパクトの周りには、『ルフレ・フルール』の名前を象徴するように、淡い色の花々があしらわれている。
どの年代が持ってもフィットする柔らかい雰囲気のコンパクトだ。
コンパクトを開くと、プレストパウダーの上には月の女神が光を照らすように浮き彫りに描かれていた。
ルナ・ボーテのフレグランスの香りがふわっと漂う。
「わぁー。すごい! こんなに素敵なコンパクトに仕上がってたんだ……」
副社長に視線を向けると、うれしそうに私の顔を見つめている。
「美月が喜んでくれて俺もうれしいよ」
「すごい……。これ宝物です……。いろんなことがあったからこうしてカタチになるとなんか感動しちゃう……」
次第に目元がうるうるとしてきて、ぽろりと涙がこぼれ落ちた。
「なに泣いてるんだよ」
「だって、うれしくて……」
「ほんとに可愛いよな」
長い指で私の涙を拭いながらおでこにチュッとキスをした。
「美月、そろそろテレビ見て」
「んっ?」
「ほらっ。もうすぐ始まる」
とうとう明日、ルナ・ボーテの新ブランド『ルフレ・フルール』が発売される。
ゴールデンウィークに入ったということもあり、珍しく12時近くまでソファーに座ってテレビを見ながらのんびりしていると、隣に座っていた副社長が私の手を取り、シャンパンゴールドのコンパクトを乗せた。
「美月、これ新ブランド『ルフレ・フルール』のコンパクト。俺が初めて手掛けた新ブランドだったから、美月に一番に渡したかったんだ」
少し照れながら手のひらに置かれたキラキラと輝くシャンパンゴールドのコンパクト。
コンパクトの周りには、『ルフレ・フルール』の名前を象徴するように、淡い色の花々があしらわれている。
どの年代が持ってもフィットする柔らかい雰囲気のコンパクトだ。
コンパクトを開くと、プレストパウダーの上には月の女神が光を照らすように浮き彫りに描かれていた。
ルナ・ボーテのフレグランスの香りがふわっと漂う。
「わぁー。すごい! こんなに素敵なコンパクトに仕上がってたんだ……」
副社長に視線を向けると、うれしそうに私の顔を見つめている。
「美月が喜んでくれて俺もうれしいよ」
「すごい……。これ宝物です……。いろんなことがあったからこうしてカタチになるとなんか感動しちゃう……」
次第に目元がうるうるとしてきて、ぽろりと涙がこぼれ落ちた。
「なに泣いてるんだよ」
「だって、うれしくて……」
「ほんとに可愛いよな」
長い指で私の涙を拭いながらおでこにチュッとキスをした。
「美月、そろそろテレビ見て」
「んっ?」
「ほらっ。もうすぐ始まる」