人魚の標本


「これで朱里も不老不死だね、わたし嬉しいな」

「なんで、げほっ、おぇっ……なんでこんなことするの…っ」

「え? 朱里が大事な友達だから、一緒に長生きしたいなーって思って」

「真智は⁉︎ 真智はどうなってもいいっていうの⁉︎」


 よく見ればあの棚の下段は改造されているんだというのがわかる。大きな箱みたいに。

 だからそこに立っている真智と目線が同じくらいだったんだ。

 痛ましくて思わず目を逸らす。あやめは暗い目をして「そうだよ」と言った。


「わたしが孝也くんを好きだって真智は知ってたの! 知ってたくせに孝也くんにあることないこと吹き込んで自分が付き合おうとしてたの! そんなことされて許せる⁉︎ ねえ朱里なら許せるの⁉︎ わたしは許せない! そのくせ孝也くんの目がないところで海斗くんにちょっかいかけてたの! 意味わかんない! ねえ! そうだよねえ海斗くん!」
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