それ以外の方法を僕は知らない

.
.
.



「じゃあ、また学校で。今日はありがとう」


駅の入り口が見えたあたりで、私はそう切り出した。

以前、家はどこにあるのか聞いた時に彼の家は駅からちょうど真逆だということを知ったので、別れるとしたらここだろうと思ったからだ。



けれど、彼は何故か怪訝そうに顔を顰めると、



「…、送ってく」


そう、呟いたのだった。



「え」

「…なんだよ」

「い、いいよ!もう遅いもん!方向逆じゃん!」

「危ないだろ。暗いし」

「や、でもあの本当に大丈夫だか、」

「――…だめ、」


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