契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
総務部フロアに三人で戻った。
「皆、昨日…我が総務部の小泉さんが隣にいらっしゃる『リバティジャパン』の長谷川社長とご結婚したそうだ」


「私の仕事が多忙の中での挙式披露宴でしたので、事後報告になり、申し訳御座いません」

俊吾さんの真摯な説明に皆が耳を傾けた。
そして、二人で頭を下げると皆から祝福の拍手を受ける。

「それならそうと黙ってないで…ちゃんと話してよね…小泉さん」

「香川さん…」

「先に越されちゃったけど…貴方の結婚祝福する余裕はあるわよ…」

「ありがとう御座います」

「そう言うコトで…二人は来週一臂からハネムーンに旅立つ・・・日程は一週間の予定だ。株主総会の資料作り…小泉さんの分は皆で手分けして…やってくれ」

「皆さんには大変ご迷惑掛けますが…よろしくお願いします」

「これはお詫びの印のパティスリー御堂のバスクチーズケーキです。皆さんで食べてください」

俊吾さんは手土産まで用意ししていた。

「ありがとう御座います。長谷川社長」

女子社員代表で香川さんが受け取った。




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