身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 病院に向かいながら連絡を入れると、ちょうどお姉ちゃんが夜勤で出勤している日だった。

 時刻は深夜零時過ぎ。

 車のシートに敷いていたバスタオルを濡らすこともなく病院に到着すると、お姉ちゃんが夜間出入り口にまで出てきてくれていた。


「破水したかもしれないのね」

「うん、少しなんだけど」

「とりあえず診てみるから。成海先生、ありがとうございます」


 私を産科病棟に誘導しながら、お姉ちゃんは付き添いの晴斗さんにも声を掛ける。

 昼間来るときとは違うしんと静まり返った病院内は、本当にいよいよかもしれないと私の緊張を高めていく。

 産科病棟に入ると、そのまま分娩代へと案内された。


「破水してるかみてみるから」


 グローブをはめながら診察の用意をするお姉ちゃんに「うん」と返事をする。

 お産中なのか、となりの部屋から妊婦さんの唸るような苦しそうな声が聞こえてきて、一気に不安が煽られた。

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