身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 突然来たら、驚くかな……?


 ハンカチを仕舞った代わりにバッグの内ポケットから取り出した、マンションの部屋の鍵。

 卓哉から以前預かっていた、彼の部屋の合い鍵だ。

 昨日の夜、できれば明日会わない?と私から誘いの電話をかけた。

 旅行をより良いものにするため、前日にいろいろ話し合っておきたいと思ったからだ。

 しかし、卓哉は旅行前日は家で体力を温存して、旅行に備えたいと言ったのだった。

 それなら、私から家を訪問すればいい!と、今日の仕事中に思いついた。

 初めてのサプライズ訪問。心なしか緊張する。

 五階建てのマンションのエントランスから小さなエレベーターに乗り込み、三階のボタンを押す。

 エレベーターを降りて一番突き当たりの部屋へと向かった。

 そっと入って驚かせようと、音が立たないように鍵穴に鍵を差し込む。

 慎重にドアを開け、忍び足で靴が並ぶ玄関へと入った。


 え……?

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