身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「お疲れ様ー」
玄関を開けたお姉ちゃんは、私の手にある買い物袋を手に取る。
「ナイスタイミング! ちょうど生クリーム使うところまできてたんだよねー」
受け取ったビニール袋を手に、お姉ちゃんは奥へと引っ込んでいく。
靴を脱ぎ「お邪魔しまーす」と後をついて行くと、キッチンではボウルに卵を割り入れて解いているところだった。
そこに早速買ってきた生クリームが投入されていく。
「もしかして、カルボナーラ?」
「正解。手洗ってきたら手伝って」
「はーい。あ、これプリン。買ってきたよ」
「やったー、ありがと。じゃ、冷やしておこう」
私たちの両親はすでに他界していて、今は姉妹ふたりきり。
母親は私が高一の冬に、父親は三年前に共に病気で亡くなってしまった。
母親が亡くなった時は、お姉ちゃんが受験にもかかわらず家事全般をこなしていて、憔悴したままなかなか立ち直れなかった私を常に支えてくれていた。
それからお互い社会人になっても、こうして姉妹仲良くしているのは変わらない。
友達よりお姉ちゃん。私はそういう感じなのだ。