【コミカライズ】宝くじに当たってセレブな街で契約結婚します!(原題:宝くじに当たってベリーヒルズビレッジの住人になります!)

「それは、もう、大丈夫だと思いますよ。
万里小路さまのご両親も、温かく迎え入れてくださると思いますしね」

—— うわっ、結婚するってことは、相手の「家」とのこともあるんだった!
しかも、ダンナさまになるお方は、やんごとなき血筋の御身分だっ!

「えっ、こんな()庶民の嫁を、受け入れてくださるとはとても思えないんですが……」

あたしの表情が、さーっと曇る。

「ご両親はこのままでは息子が一生独身のままではないかと、たいへん危惧されていらっしゃいましたからね。諸手を挙げてお喜びになりますよ」

大橋氏はにっこりと王子さまスマイルで言う。

——あ、そうか!
お相手は限りなくニートで引きこもりの「難あり物件」だったわっ!
きっと、ご両親にとっては「悩みのタネ」だったに違いない。

「それで、あの……お相手の方とはいつ会えるんでしょうか?」

仮であろうが偽装であろうが、一応「結婚」するともなれば、いろいろと煩雑なことが待ち受けているのである。

——相手がニートであれ引きこもりであれ、そこは話し合わないとね。

そして、あたし自身、一刻も早くあの実家を出たい、というのもある。

「ご両親へのご挨拶もそうですけど、ほかに結婚式はどうするのかや、あたしはいつから移り住めるのかなど、なるべく早く具体的なお話に入りたいのですが」

(かしこ)まりました。私の方から早急に、万里小路さまに連絡いたしますね。
また、レジデンスの購入の件に関しましては、私と中谷氏とで進めさせていただき、進捗状況につきましては、小林さまの方に逐次ご報告いたします」

この件では金銭の授受は元より、登記簿等で権利関係も生じることから、銀行や不動産会社を間に入れてきちっとしておいた方がいいということで、まったくの素人のあたしは諸手続きを中谷氏にお願いすることにした。

なにもかもお世話になっているので、たいへん恐縮していたら、

『銀行側にとっては手数料も入りますから、ちゃんとしたビジネスですよ』

と、中谷氏は穏やかに微笑んで引き受けてくれた。

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