今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

冬も終わりを告げ、春風が吹く季節になってきた。



私は今日で……この学校を卒業する。



卒業式が終わり、廊下で門奈くん、伊吹くん、蛍と私のいつもの4人で仲良く話していた。



「門奈くんと伊吹くんは大学だよね?」

「そうそう。まだやりたいことも特に決まってないから、大学4年間の中で見つけられればいいかなぁと思ってさ」

「それもいいかもね」



門奈くんと伊吹くんは春から同じ大学へ行くらしい。

まだまだ人生は長い。

ゆっくりこれからのことを考えたって全然ありだよね。



「蛍は美容の専門学校かぁ。どんどんオシャレにキレイになってくんだろうなぁ」

「それはどうかわからないけど、そこで身につけた技をつむぎで試させてもらうからね。よろしく!」

「親友の頼みならオッケーです!」



蛍は美容師になるために美容の専門学校へ行くことにした。

たまたま、その専門学校と私が行く短大の最寄駅が一緒なので、時間が合えばもしかしたら一緒に行けるかもしれない。

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