カタオモイ同盟

「……俺、本当に好きだから」


「私は貴方のこと、好きじゃない」


「好きじゃなくてもいいよ。今は、あいつのところにさえ行かなければ、それで」


ふてぶてしい。


私は北見くんのことを好きではないし、この先好きになることはないと、こうもはっきり伝えているのに。何故彼は一向に諦めようとしないんだろう。




彼の姿が、何かと重なった。




『あいつのところにさえ行かなければ』


あいつ?あいつ……そうだ。そうだった。


私の目的、思い出した。


「────行かなきゃ」


湊斗が、私を、待っているから。


ぽつりと呟き、くるりと方向転換。


「あっ、おい!」


何も聞こえない。湊斗しか見えない。


恋心に突き動かされて。


階段を、全速力で、駆け上がる。

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