【完】スキャンダル・ヒロイン〜sweet〜
しかしそんな予想に反して、真央の暮らす家は普通の一軒家であった。どこにでもあるようなごくごく普通の。お父さんも都内で美容関係の会社を経営していると言っていたから、目も飛び出してしまうような豪邸にでも住んでいるのかと思った。
しかしお母さんの美しさにも驚かされたが、家にいたお父さんのかっこよさにも更に驚かされた。DNAは絶対に大いに関係するのだ。
「初めまして、棚橋静綺と申します」
「あはは~……まぁそう固くならないで。真央の父です。今日は静綺ちゃんに会えるのを芽衣ちゃんともども楽しみにしていた所なんですよ
ね?芽衣ちゃん」
「そうね。ひー君。真央が初めて女の子を連れて来るって言い出すんですもの、実家になんて全く寄り付こうとしない子がね。
それに静綺ちゃんってばすごく良い子なの、ママをすっごく綺麗だって!20代にしか見えないって言ってくれたのよ」
「おお、確かに芽衣ちゃんは綺麗だしどう見ても20代にしか見えないよ?」
「もう~…ひー君までぇ!」
私は一体何を見せられているんだろう。
うちの家庭とは全く違う。互いに芽衣ちゃん、ひー君と呼び合う真央の両親はまるで初々しい新婚カップルのようで、真央の父親はダンディーだがすごくすごくかっこいい。
けれど真央の女性のような美しさは母親譲りなのだと思った。
そんな両親を見て、大きなため息を吐いた。
「おい、親父もかーさんも良い歳していちゃいちゃべたつくのは止めろ。気持ちが悪い」
「ひー君。真央がさっきから苛めるの、私をババアとか厚化粧だって…」
「それは酷いなぁ。真央、芽衣ちゃんにそんな事を言っては駄目だぞ?」