マリッジ大作戦
 恥ずかしそうに目線を逸らし、瑛士の腕をギュッと掴みながら、ベッドへと誘ってくれるまゆりは、いつも以上にかわいい。

 寝室にはいると、自分のシャツを脱ぎ捨て、風呂上がりのまゆりパジャマを脱がしにかかる。その間にもキスを止めることなく、肌をなぞる手に反応するまゆりに、快感を与え続けた。

 お互いに一糸見に纏わない姿になると、声を我慢しようとするまゆりに容赦ない快感を与え、口を覆うように手を持って行こうとすれば、両手を押さえつけ、首筋や胸の敏感な部分に意地悪に口づけする。

「…えい…じ…。」

 切なく艶のある声で名前を呼ばれ、その声にさらに興奮し責め続きける。

 何度も絶頂を味わっているはずなのに、五年前と変わらず、いや、それ以上に何度も自分から求めることにびっくりしている。

「…んっ……瑛、えい…じっ…。」

「…まゆり。」

 何度目かの、お互いに名前を呼んだ時に、まゆりは意識を手放した。

 次にまゆり目を覚ましたのは、瑛士が頭を撫でている時だった。瑛士を確認すると、フワッとした優しい笑顔を見せられた。
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