マリッジ大作戦
『叔父さんと私が願う伴侶に求めることは違うよですね！10年とは言わず、５年で上昇させます。そしたら、好きにさせてもらいます。いいですね？？』

　語気を強めに叔父に詰め寄ると、やれるもんならやってみろと目が語っているように見え、フンっと部屋をあとにした。

それからの支度は早かった。
すぐにでも飛び立てるように飛行機のチケットを取り、ヨーロッパの居住地を決め、最低限必要なものを鞄につめた。

『まゆりさんには？？』

『昨日の夜、別れようって言われた。』

『えっ？？俺が確かめろって言ったから…。』

『違うよ…。俺が浅はかだったんだ。でも、俺は別れたつもりはないよ。』

返されたピンクダイヤモンドのネックレスをお守り代わりヨーロッパに持っていこうと思ったが、まゆり自身を守ってくれるかもしれないと、手紙を添えて返した。

-これは、まゆりのだから。-

-俺は、ちょっと海外に行ってくるわ！-

この２文しか書かなかった。

　弟とまゆりの兄、まゆりの親友相原にまゆりのことを託し、まゆりに何かあればすぐに連絡が入るように根回しした。
　
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