君の腋を舐めたい

後編



―――――― 


「お待たせしましたぁ!!

生ビールとタン塩と、
こちらが牛ハラミでぇーす!」




「・・・・プハァー!!!

あぁ~~~~三途の川から戻ってきた後のビールは余計に美味いっす!!」


「・・・・・・。」


「ささっじゃんじゃん焼きましょ!

やっぱ焼き肉と言ったら、
タン塩に限りますねぇ~。」


「・・いやゴキブリ並の生命力か!!」


「ちょ・・食事中になんちゅう単語放り込むんすか!?」




ビジネスホテルでの攻防から約1ヶ月・・。

“刃先があと数㎝横にズレてたら膵臓を貫いて絶命していた”

・・なんて病院の先生から言われて、3日間を厳戒態勢の集中治療室で過ごして、

その後はのらりくらりと、
一般病棟に移って・・


「あぁ~~病院食ばっかりだったから余計に、焼き肉のありがたみが分かります。」


「・・・・・・・・・・。」


「あれ・・?
アサミさんも食べてくださいよ。」


「福ちゃん・・・。」


「あ、はい。」


「・・・おかえり!!!」


「あ!!全部食べることないじゃないっすか!?」

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